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日本の火星衛星探査計画MMXは、火星の2つの衛星を調査し、フォボスから採取したサンプルを地球へ持ち帰ることを目指しています。「はやぶさ」計画で培った経験を生かすことで、火星圏への科学的理解を深めるとともに、日本の惑星探査における役割をさらに広げる可能性があります。
Japan’s Martian Moons eXploration mission aims to study Mars’s two moons and return samples from Phobos to Earth. By building on Japan’s experience with the Hayabusa missions, MMX could deepen scientific understanding of the Martian system while expanding Japan’s role in planetary exploration.
Appendix
【Martian Moons eXploration (MMX)(火星衛星探査計画)】 — A Japanese space mission designed to study the Martian moons Phobos and Deimos and return samples from Phobos to Earth.
(MMXは、火星の衛星フォボスとダイモスを調査し、フォボスの表面物質を地球へ持ち帰ることを目指す探査計画です。この記事の中心となるプロジェクトです。)
【Japan Aerospace Exploration Agency (JAXA / “Jack-Sa”)(宇宙航空研究開発機構)】 — Japan’s national space agency and the organization leading the MMX mission.
(JAXAは日本の宇宙開発を担う機関で、今回のMMX計画を主導しています。記事中では発音を示す形で “Jack-Sa” とも表記されています。)
【Phobos and Deimos(フォボスとダイモス)】 — The two small moons that orbit Mars, whose origins are still not fully understood.
(フォボスとダイモスは火星を周回する2つの小さな衛星です。どのように形成されたのかはまだ完全にはわかっておらず、MMXがその謎を探ります。)
日本語訳
日本、火星の衛星探査へ
10月、日本はこれまで日本の宇宙探査機が到達したことのない場所、火星の衛星を目指そうとしています。
「Martian Moons eXploration(MMX:火星衛星探査計画)」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が主導するミッションです。探査機は2026年10月20日、鹿児島県の種子島宇宙センターにある吉信射点から打ち上げられる予定です。打ち上げには、JAXAと三菱重工業が共同開発した日本のH3ロケットが使用されます。探査機のシステム設計は三菱電機が担当しました。探査機は同社の鎌倉製作所で組み立てと試験が行われた後、今年すでに種子島へ輸送されています。
では、MMXは実際に何をするのでしょうか。
火星には、フォボスとダイモスという2つの小さな衛星があります。MMXはその両方を観測しますが、主な探査対象はフォボスです。火星圏に到達した後、探査機はフォボスに着陸し、少なくとも10グラムの表面物質を採取する計画です。その後、地球への長い帰還の旅を始め、採取したサンプルは2031年に地球へ届く予定です。
フォボスとダイモスがどのように形成されたのかについては、現在も正確にはわかっていません。もともとは小惑星だったものが火星の重力に捕らえられた可能性もあれば、火星に由来する物質から形成された可能性もあります。こうしたサンプルを実際に調べることで、2つの衛星についてだけでなく、惑星系がどのように形成され、進化していくのかを解明する手がかりが得られるかもしれません。
MMXは、小惑星探査機「はやぶさ」シリーズで日本が培ってきた経験を生かしながら、新たな探査領域へと踏み出すミッションでもあります。米国、中国、欧州などの宇宙開発を進める国や地域も、月、火星、小惑星を目指す、より野心的なミッションを次々と進めています。こうした状況の中、MMXは日本が惑星探査で引き続き重要な役割を果たしていることを示すプロジェクトといえるでしょう。
しかし、MMXの最大の成果は、宇宙へ何を送り出すかではなく、地球へ何を持ち帰るかにあるのかもしれません。すべてが計画通りに進めば、MMXは火星圏にあるフォボスの物質を地球へ持ち帰ります。日本にとってこれは、単なる一つの宇宙ミッションにとどまりません。私たちの暮らす太陽系という「惑星の近隣地域」を探査する中で、日本がその役割をさらに広げていく大きな一歩となるでしょう。
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